利用する using/ビジョン心理学チャック・スペザーノ博士 ラブパック・セラピーカード

77 利用する using

利用するというのは、自分が満たされておらず、必要なものがあるにもかかわらす、誰もそれを与えてくれないという観念から生じる姿勢です。それは人との関係を築こうとせず、癒しを求めようともしない、不精な態度です。人を利用するとは、自分自身を信頼できす、自分の価値をも認められないせいで、欲しいものを手に入れるために人を操作することです。

人を利用する姿勢は、どんなかたちであれ、寂寥感を増すばかりであることに、わたしたちは気づいていません。自ら差し出し、受け取って、はじめて歓びを知ることができるのです。それ以外のことはすべて、他者をもののように扱い、自分を物体に代えてしまう、自らに対する欺瞞の行為にほかなりません。人を利用するというのは、自分をも利用される立場に追い込むことです。その反対に自分を与えれば、自らに提供されているものすべてを、感謝と歓びをもって受け取ることができるのです。過去の傷心から生まれている、人を利用する態度は、いっそう傷心を塗り重ねてしまいます。人を利用するのは人を操ろうとする企みの表れですが、それは決して、手に入れたものに値する自分を感じさせてはくれません。そのため、わたしたちは二重の意味で方向を見失ってしまいます。大切なのは、親密さを学ぶこと、ふれあいとつながりを知ることです。それが分かってこそ、受け取ることができるようになり、自信が生まれ、その場限りで終わらない作用と、内から生まれてくる自尊の気持ちが培われていくようになるのです。

カードを読む

このカードは、他者に対する自分の態度や行動についてよく考えてみる必要があることを告げています。誰かを利用するか、これから利用しようとしているなら、その自己破壊的な姿勢があなたを《傷心》と無感動に導いてしまうかもしれません。人を利用するというのは、他者を踏みつけにして自分を押し通そうとする行為です。それは短期的には勝利をもたらしてくれるとしても、長期的には敗北に終わります。利用の姿勢を、今ここで手放してください。差し出し、受け取ること―特に自分を与えることによって、望みを叶える方法を学ぶことに取り組みましょう。

ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士