78 欠落感による欲求 neediness
欠落感による欲求は、大切な人との関係にかかわる強力な罠のひとつです。そこで何より大切なのは、学んで癒しを得ることです。攻撃や引きこもりとして表れる欠落感による欲求は、権力争いを生み出してしまいます。欲求の度合いが強ければ強いほど、わたしたちは魅力を失い、忙しさを装って自分の居場所を求めようとするパートナーを遠ざけてしまうのです。
欠落感による欲求は、これまでの人生で蓄積されてきた、欲求や失われた絆や心の傷のすべてを、今のパートナ一、あるいはこれからパートナーになる可能性のある人に向けてしまいます。そのように誰かに自分の欲求を満たしてもらおうとするのは、過去から抱きつづけている喪失や痛みを和らげようとするためですが、そのような態度は、それだけでパートナーになり得る人に距離を置かせてしまうものです。欠落感による欲求が相手を遠ざけてしまうのは、奪い取ろうとしているかのように見えるからです。わたしたちは知らず知らず、差し迫った自分の欲求を愛と混同し、愛の名のもとに要求を突きつけてしまいますが、愛はそのようなことはしません。パートナーが自分から遠ざかろうとしていることに気づいたときは、この欠落感による欲求を手放せば、再び魅力を取り戻すことができます。
カードを読む
このカードを受け取ったら、自分の抱いている欠落感による欲求を手放してください。そうしなければ、パートナーかこれからのパートナーを遠ざけてしまいます。そのような欲求は相手から奪い取ろうとするだけで、受け取ることを阻みます。欲求を抱えている限り、明日も今日と同じように、欠落感に悩まされつづけるのです。この悪循環を断ち切るただひとつの方法は、その欲求を癒し、自分の魅力を取り戻すことです。どれほど欲求を手放すことができたかは、パートナーやこれからのパートナーのあなたに対する対応が教えてくれます。パートナーがあなたに近づいてくるようなら、あなたは上手に欲求を手放していることを表し、逆に遠ざかっていくようなら、あなたの取り組みが十分でないということです。相手があなたに近づこうとしない場合は、あなたはどこも変わらずに、欠落感による欲求を手放していないということのしるしなのです。
ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士