62 愚直さ naivety
愚直さは、近づいてくる《傷心》や、犠牲者にされる危険を察知する目を雲らせてしまいます。そうしたことが起こり得ることを知ろうとしない、何も気づかない姿勢は、いともたやすく自らを傷つける結果に結びつき、そのまま何年にもわたってわたしたちの歩みを妨げてしまうかもしれません。愚直さは、わたしたちを容易に騙されたり、利用されたり、苦しめられたりする状況に追い込みます。
愚直さは、自分のどこかが成長を拒んでいるか、人生にロマンチックで非現実的な観念を抱きつづけていることを示唆しています。愚直さとは、人生や人との関係にかかわるわたしたちのウィークポイントを象徴します。わたしたちの多くは、前進を拒否する自分への言い訳としてそのような行動をとっていますが、どんなかたちであれ、傷つけられたり利用されたりすることに甘んじるのは、自分に対する誠意を欠く行為です。自分をそうした立場に追い込んだり、そのような脚本を書いたりすることは、避けたほうが賢明です。また、自分が拒絶されていること、そのためにどのような展開が予想されるかに気づいたときは、その場を離れるか、自分の身を守ることを考えたほうがいいでしょう。
カードを読む
愚直さのカードは、目を開けて、自分の身に何が起こっているかに気づく必要があることを表しています。誰かに嘘をついたり、自分に起こっていることから目を背けたりはしていませんか?自らを犠牲者にしてしまってはなりません。今の状況を落ち着いて見つめてみてください。そこから抜け出す方法について、高次の意識に導きを求めてください。自分を犠牲者や殉教者に仕立てるような脚本を書く必要はありません。愚直さを捨て、代わりに分別を得てください。誰かに対して抱く直感や、自分にとって一番いいと思われることに対する直感を信じましょう。傷心の物語ではなく、本物のラブストーリーを書き上げてください。これから味わうかもしれないいろいろな苦痛を回避するため、今ここで新たな気づきを得ることが大切です。
ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士