83 望まれていない気持ち feeling unwanted
望まれていない気持ちは、自分は誰にも愛されてこなかったという気持ちから生じている感情です。自分が望まれていないように感じる気持ちは、パートナーに距離を置いたり、必要以上に気を使ったり、逆によそよそしく振る舞ったりする態度をとらせます。どこかに満たされない欲求を抱えているせいで、自分が愛されていないと思ってしまうのです。
望まれていない気持ちは、母親の胎内にいる頃から三歳くらいまでの間に端を発している過去のパターンから生まれています。それは、愛情も自信も備えた立派な両親が自分を大切にしてくれないはずがない、だから両親の苦しみや痛み、罪悪感や恥の意識は、自分が必要とされていなかったことの証に違いないという、間違った解釈、誤ったとらえ方です。そのような意識を抱いているせいでわたしたちは人を退け、ひいては自分が拒絶され、必要とされていないように感じてしまうのです。そうした過去のことについて本当の理解が得られれば、自分が愛される、魅力にあふれた存在であることが分かります。疎外されている自分を感じているときは、大切なパートナーも同じように望まれていない気持ちを覚えますが、それを《自立》や分離の姿勢をつくろうかたちで埋め合わせようとするため、あなたを傷つけている自分の態度に気づいていないかもしれません。 あなたの欠落感や差し迫った気持ちに対しても、対立的な反応を見せるでしょう。あからさまではなくても、欠落感を伝えるエネルギーを感じ収り、距離を置こうとするようになるのです。自分自身の欠落感を認めようとしていないパートナーは、あなたのそれをも受け入れることができません。大切な人との間に持ち込まれる望まれていない気持ちは、関係を崩壊へ導いてしまいます。
カードを読む
このカードを受け取ったら、長く抱いてきた思い込みのせいで自滅的な態度をとっている自分に気づいてください。望まれていない気持ちの背後に隠れている、自分は愛すべき、抵抗しがたい魅力をもつ人間なのだという感覚を引き出しましょう。その感覚を慈しんで、自分を退けていると思われた両親とともにそれを分かち合っているところを、思い描いてください。そうすることで、あなたの痛みはきれいに消え去ることでしょう。
ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士