相手を理解することは、人間関係で成功する法則の最初のステップです。人間関係のトラブルのほとんどは、相手への理解が足りないことによる思い込みや誤解からはじまります。困ったことに理解の能力が低いと、自分が思い込みで誤解をしていることに気がつきません。相手を理解していないことで、批判や怖れ、孤独を体験してしまいます。わかちあうことで、理解の能力があがり、不満が消えつながりを取り戻すことができます。理解の能力を高めるエクササイズもご紹介します。
理解は「相手のことを理解するという能力」
理解は「相手のことを理解するという能力」のことです。
人間関係の問題の80%は、誤解から始まると言われています。
現在、人間関係で問題を感じていることはどんなことですか? 誰との関係でどんな不満、文句がありますか?
それが誤解から始まったとしたら、どんな誤解をしていますか?
理解を妨げる思い込みと誤解
理解の反対は、「誤解」です。
私たちは自分が誤解をしているとき、そのことが誤解であるとはなかなか気づけません。
自分が正しいと思っています。
思い込みがあるので、聞きたいように聞き、見たいように見てしまいます。
人間関係のトラブルは、この思い込みによる誤解がほとんどです。
思い込みによる誤解ではなくて、ありのままにその人を受け入れていく、自分の思い込みを手放して、相手を知っていくことが大切になります。
わかちあいは誤解を理解に変える
人間関係全般でお互いに理解し、より絆を強めていくのに効果的なのが「わかちあい」です。
「わかちあい」は、あまり使われない言葉ですが、自分の体験を相手に話すことです。
たとえば、恋をしたとき、私たちは相手と共に時間を過ごし、そのときに自然にしているのがわかちあいです。
第三者が聞くとどうでもいいような天気や映画、職業、食べ物の話や自分の体験を話すことで、自分を知ってもらおう、相手を知ろうとします。
オリンピックの強化合宿など、スポーツ選手は寝食を共にして、体験を共有し、お互いを深く理解することによって、チームワークを高めます。
企業は「ホウレンソウ( 報告、連絡、相談) 」を徹底するよう指導しますが、企業研修で、参加者に「あなたがあまり親しくない、信頼していない上司にきちんと「報告・連絡・相談」をしますか?」と聞くと、90%以上の人が「NO」と答えます。
いくらすばらしいマニュアルや規則を作っても、人間関係の信頼や絆がなければ、機能しません。
この人間関係・信頼関係が低下しているもっとも大きな原因が、相手を理解していないことなのです。
わかちあいはこの誤解を理解に変えていくことができます。
これは親子関係でも同じことが言えます。
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★ 理解の能力が高いと・・・
人間関係の多くの問題は、誤解が原因になっています。
何が起きているのかを理解すると、私たちは自然とつながりや、愛されているという感情を取り戻すことができます。
理解は、私たちに不幸をもたらす分離、批判を癒すことができるのです。
理解は人間関係を築くための土台を作ります。
理解すると対人的怖れが減少し、孤独感が解消していきます。
★ 理解の能力が低いと・・・
心理的理解が低いと、愛の存在を確かめたいというニーズに よって、相手から愛を奪おうとします。この愛を相手から奪い取ろう、吸い取ろうという行ないは報われることがありません。
そして、相手が愛を与えてくれなかったという痛みや批判、被害者意識を増幅させてしまうのです。
理解する能力が低いと、人生や人間関係でいろいろな多くの誤解が発生します。
多くの人が持ちがちな「両親は自分を愛してくれなかった」
「弟 ( 妹 ) が 生まれたことによって自分への愛が減った」
「愛には制限がある」「自分は孤独だ」「自分には価値がない」など、多くの否定的な自己概念は、この誤解から発生しています。
理解が低下すればするほど、人生で被害者意識が強くなり、親、人、世の中に対して批判的になり、より心の痛みを強化してしまいます。心が弱くなればなるほど、幸せを外に求めようとするので、報われることはないのです。
理解の能力を高めるエクササイズ
あなたのニーズを満たしてくれていないのは誰でしょうか?
あなたは誰に対して不平不満、文句があるのでしょうか?
そして、自分に質問してみましょう。
「私がその人に関して理解していないことは何だろうか?」
その人は、なぜその時、そのような行動・態度・発言をしたのでしょうか?
その人はその時、どんな体験をしていたのでしょうか?
その人はどんな気持ちを感じていたのでしょうか?
相手に何が起こっていたのか、そして今も何が起きているのかについて、あなたの理解が深まるに従い、あなたは自分も理解されているのを感じるでしょう。
あなたの不満も癒されていきます。