近づいて欲しい、拒んで欲しい push me,pull me/ビジョン心理学チャックスペザーノ博士 ラブパック・セラピーカード

52 近づいてほしい、拒んでほしい push me,pull me

近づいて欲しい、拒んで欲しいというのは、曖昧さの象徴です。相手に近づいて欲しいと思いながら、距離が近づけば怖れをなして押し退けてしまうのです。一歩踏み出しては退き、勇気と怯え、願望と臆病の間を振り子のように揺れ動きます。

追いやっては引き寄せるという曖味な態度は、意識の分裂を招く過去の感情の亀裂から生じているもので、わたしたちを《自立》に追いやります。そのように分裂してしまった意識を、それぞれの主張を最大に反映する新たなレベルに統合しなくてはいけません。曖味さの葛藤とは、何かを失う怖れから引き起こされているものです。分裂した意識は個々別々に、一方が前面に押し出されれば、他方が何か大切なものをなくしてしまうと考えているのです。たとえば、意識の片方は相手とのかかわりを重んじ、もう片方は自由を重んじているといった状態です。それをひとつにまとめない限り、パートナーに対立的な態度をとったり、相反する意識から生じる怖れのせいで、前に進むことができないまま同じ場所にクギ付けになったりしてしまいます。自分に対してそのような曖昧な態度をとる人がいる場合にも、それは自らの内に潜む曖昧さの反映にほかなりません。

カードを読む

近づいて欲しい、拒んで欲しいというこのカードは、あなたの意識が二つに分かれていることを告げています。それはあなた自身の振る舞いに現れているかもしれませんし、あなたの惹かれている人がそれを表しているかもしれません。分裂した意識は、自分の感情と行動が一致しない場合や、相反する願望の板ばさみになるときなどに姿を現します。そのような葛藤は、意識を統合しようと決めさえすれば、癒すことができます。癒しの過程では、断片化された別の意識も浮かび上がってくるかもしれません。その場合も、同じ姿勢で対応してください。対立しあった願望がひとつになれば、双方の主張が最高のかたちで落ち着くことになるでしょう。

ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士