73 疑い doubt
疑いは、わたしたちの行く手を遮り、足を引っ張って気持ちを惑わせる、エゴの繰り出す強力な罠です。疑いの核心にあるものは、自分に対する不信感です。疑いとは、歩みを前に進めて正しい方向へ導いてくれる探求の姿勢を妨害する、自分への攻撃にほかなりません。
疑いは、愛と成功をもたらす信頼やつながりや親密さを希求する代わりに、つねに存在を主張しつづけるエゴが生み出す《裁き》の現れです。疑いは真実を覆い隠し、愛と達成、 パートナーシップを阻みます。それはまた、誰も傷つけずに真実を知る道へと導いてくれる、自分と向き合い、かかわってゆく姿勢をも奪ってしまいます。分裂した心と葛藤の棲みかである《疑い》は、わたしたちを不安定にして、自分を攻撃しつづける態度をとらせるのです。前に進んでゆくためには、自分とのかかわりを大切にして、あらゆるレベルにおける葛藤や、あらゆるレベルで顔を出してくる《疑い》を統合し、すべてに対する解答を承知している高次の意識にゆだねる道を「選択」しなくてはいけません。
カードを読む
このカードを受け取ったら、今このときから、《裁き》をくだして自分を攻撃する態度を捨ててください。そしてその代わりに、何に対して疑いを抱いているのかを、自分に問いかけてみてください。「木はその実によって知らされる」ということわざが、それを明らかにするための方法を言い当てています。自分を探求し、学びを得て、自信をもって前に進みましょう。疑いを克服して、つながりと真実、そして積極的なかかわりを求めてください。それだけで、あなたの疑いが生み出す疑問に対する答えが得られます。疑いは、自分を守るという体裁をつくろいながら答えを知る道を妨害する、単なる罠に過ぎません。
ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士
