人間関係で成功する18の法則その3受容する

頑張ってきた仕事の成果などが意図しないものであったとき、その現実を内面的にも受け入れるか拒んだままにするかによって、対応の仕方や結果に違いが出る場合があります。
不本意な現実を受け入れないことで傷や苦しみが増しますが、受容することで傷を癒し対処する力が湧いてくる心の働きが私たちにはあるからです。研究開発などの分野でも失敗を受け入れることで学び改善を重ねて製品がようやく実用化されることがほとんどでしょう。
現実や状況を受け入れることは、対応力を上げ次の段階へと進む近道です。

受容とは、望ましくないことであっても「状況をそのまま受け入れる」こと

受容とは、「今目の前に起きている現実がどのような状態であれ、たとえ問題だったとしても、そのことを受け入れて、対処していくという能力」です。

自分の望まないことが起きているときに、「受け入れたくない」と抵抗したり、「認めない」と否定したり腹を立てているときは、現実に対処していくことができません。

現実に抵抗するほど痛みが増す

受容の反対は「抵抗」です。

現実、あるいは、相手やまわりに抵抗すればするほど、痛みが増し、戦いが大きくなってしまいます。
現実をきちんと受け入れることによって、ものごとを変化させていく力がわいてきて、前に進むことができるのです。

たとえば、あなたが仕事で失敗して、第一線から外されたとします。もしこの状況をあなたが受容しないで抵抗すると、「あの失敗は自分だけの責任ではない。あの失敗は運が悪かったからだ」「受け入れたくない。プロジェクトから外されるなんてあんまりにもひどい。たった1回の失敗で会社は何を考えているんだ」と、被害者になってしまい、状況はなかなか改善されないでしょう。

それどころか、実際に失敗したことに対して反発や反逆をしているあなたを見て、会社や上司はあなたが失敗から学ばず、反省していないと受け取るかもしれません。
あなたはいつまでたってもプロジェクトに復帰できなくなったり、新しい仕事を請けられなくなったり、ひどい場合にはリストラ対象にされてしまうかもしれません。

事実を受け入れることで、そこから学ぶことができる

あなたが失敗や間違いをした時、その事をまず受け入れることが大切になります。
失敗や間違いをしたという事実を受け入れない限り、そこから学ぶことができません。

何を選択し何を改善していくのか、これからどのように努力をしていったらいいのか、それがあなたにとってのレッスンです。
人生で自分の思うようにならない事や、災難、つらい事が起きた時は、そのことに反発、抵抗するのではなく、受容し、どのように対処していくのかと学ぶことが大切になります。

受容することは癒しのひとつの手法

受容は、幸せになるためには勝負に勝たなければならないと信じている観念や、人生の拒絶、喪失をもたらす根本的な観念を癒してくれます。

勝ち負けにこだわっていては、負けを受け入れることができません。どうしても負けずに勝ちたいというのは、負けず嫌いです。
勝とうとし続けると、あなたはいずれ拒絶や喪失感を体験することになるでしょう。

幸せな成功へと進んでいく上で、次のステップを生み出すのが受容なのです。

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★    受容する能力が高いと・・・

受容が高ければものごとをあるがままに受け入れ、対処していくことができます。
現実を受容することにより、ワナから抜け道に進み、変化を作り出すことができるのです。
今起きていることを受け入れると、より良くしていく、解決していく他の選択肢があるのだと気づきます。
たとえ状況がネガティブに見えても、そのまま受容することによって、状況の進展を阻む怖れや批判を減少していくことができるのです。受容は傷や苦しみを癒し、成功へと進んでいく次のステップを示しています。

★    受容する能力が低いと・・・

受容が低いと抵抗を強めます。抵抗は問題、痛みに直面したくないと課題を避けようとし、今起きていることを拒否することです。
しかし抵抗すると逆に痛みは長く続きます。そして問題、痛みは悪化してしまうのです。
抵抗は私たちが勝ち負けにこだわり、何が何でも勝負しようとする態度を強化します。
どんな勝負でも勝ち続けることはできませんから、いずれあなたも負けることになるでしょう。
これが人生にパターンを作り出します。そして勝負のパターンは強化され、相手から「奪う」という悪い態度が、「喪失」(大切な人があなたから離れてしまい、失う)という新たな傷、苦しみを残すのです。

 

受容の能力を高めるエクササイズ

あなたにとって困難な状況は何でしょうか?
その状況を否定したり、拒絶したり、ごまかさずに受け入れるよう、意欲を持ってみましょう。

まず受け入れるには、その状況をより明確にします。

どんな体験をしているのでしょうか?
その困難な状況はあなたにどんな影響を与えているのでしょうか?
どんな事に不安を感じているのでしょうか?
そしてあなたはその状況でどんな気持ちを感じているのでしょうか?

明確にしながら書き出していくのも良いでしょう。
書き終えたらそれを読んでみます。

何もすぐ解決しようとするのではなく、自分に起きている困難な状況をなるだけ明確に把握することが大事なのです。
援助が必要であれば誰かに援助を求めましょう。どんな体験をしているのか、 誰かにわかちあってみましょう。

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