人間関係で成功する18の法則その11承認をする

誰しも自分や自分のしたことを認めてもらいたいと思うものですが、「甘やかすよりも厳しくしなくては」という意識が強すぎるとかえってチームの活力を下げ、離職率などの問題にもつながりかねません。周りの人の素晴らしいところに意識を向け、価値を認めて意識的にそれを表現することは、相手だけでなく自分自身も力づけ、双方に感謝の気持ちを育ててチームワークを向上させます。承認する能力を上げるエクササイズもご紹介します。

承認は「周りの人の素晴らしいところに意識を向け、価値を認めて表現する」こと

承認することが人を力づける

承認の反対は、「否認」です。
私たちは相手や状況、事実を否認すると、不平、不満、文句を言います。

不況になると、職場ではお互いに承認することが少なくなり、「いかに上手くいってないかきちんと指摘する」というような指示が増えるのです。そうすると、より活力が落ちてしまい、表面的には頑張っているように見えても、実は心の中では不平不満がたまり、退職者、離職者が増えてしまいます。

企業では新入社員が3年以内に辞めることや、店長など責任のある地位につきたがらない若者が増加していることが問題になっています。若い世代の問題もありますが、中年の男性管理職の問題というケースも少なくありません。
その多くが「部下を甘やかせてはいけない。厳しく指導しなければいけない」という固定観念が強く、部下を承認することができない管理職なのです。

テレビの特集などで厳しい経営者やスポーツのコーチが部下や選手から信頼され、素晴らしい結果を出したことが賞賛されたりします。しかし、経営者、コーチが、心から社員、選手の価値を認め、彼らが成長し、成功することに愛情を持って関わっていることを見逃しがちです。

形だけ厳しい管理職やコーチを演じてみても、良い結果は継続しません。
相手を尊重せず、愛情をともなわない厳しさはただの不平不満、文句と変わらないからです。

承認することで自己価値も高まる

あるリーダー格の男性が、職場の人間関係で悩み、トレーニングに参加しました。

人間関係の問題を改善するよい方法が「承認」なのですが、大人になると、なかなか人からの承認や自分の素晴らしさを受け取ることが難しくなります。彼も人をけなして笑いを取ることが習慣になっていて、承認なんて考えたこともないと言うのです。
彼の素晴らしいところを承認すると、「気持ち悪い」「何も出ませんよ」と言い返し、もっと自分の悪い所を強調してきます。

辛抱強く、承認し続けていたあるとき、彼の仲間の前で彼を承認する機会がありました。
すると、彼らも彼のことを承認し出したのです。次々に承認の言葉を浴びた彼の目に、涙があふれてきました。

「ずっと親からも先生からも上司からもほめられたことはなく、いつも自分は駄目なんじゃないかと不安に思い続けてきた。本当はすごくうれしかった。」

彼は今では、承認上手な職場のリーダーとなり、自立した男性たちを忍耐強く承認をしています。
半年もすると、職場の雰囲気も変わり、業績にも大きく影響が出始めたそうです。 承認は自分にも良い影響を与えます。

まわりの人というのは自分の鏡のような存在です。
まわりの人の素晴らしいところ、うまくいっているところに意識を向け、それを明確にしていくと、実はあなた自身の素晴らしい才能、価値を見ていくのと同じ効果があります。
そのことによって燃え尽きたような疲労困憊、死んだような状態を改善することができ、お互いの自己価値が上がり、よりお互いのつながりが強くなっていきます。

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★ 承認する能力が高いと・・・

承認をする能力が高いと、相手の才能、素晴らしい才能を感じ取り感謝することができます。
承認は与える人も受け取る人も、相手に感謝の気持ちを向上させるのです。
そのことによりパートナーシップ、チームワークのつながりを強めることができます。承認することにより、与える側も受け取る側も力づけを受け取ることができるのです。
相手はあなたの「心の鏡」です。あなたが心から承認を与えれば与えるほど、自分自身の才能、美しさを認めることになり、私たちの自己価値を高めることができます。承認を実践すればするほど、まわりの人間に太陽のような滋養を与え、人生に幸せが花開くのです。

★ 承認する能力が低いと・・・

承認する能力が低いと、まわりの人々の才能や美しさを感じることも低下し、人間関係を豊かにしていくという意欲が下がります。人との関わりを役割(上/下だから、親だから、友達だから)、義務(しなければならない)からすることで、そこに思いやりや愛が欠けてしまうのです。現実にある人間関係、家庭、職場、友人を、心から感謝し、楽しむことができなくなります。

人生で自分が受け取っているさまざまな豊かさを心から喜べず、人生が死んだような状態(デッドゾーン)になり、疲労困憊に落ち込み、燃え尽きを感じることが多くなるのです。とくに、大切なパートナーや親子の関係で競争をしていると、相手を心から感謝したり、親密感を感じることができなくなります。

承認する能力を高めるエクササイズ

あなたの大切な人や家族、職場の人たちの「承認のリスト」を作ってみましょう。
左側に名前を書いて、右側にその人の承認することをなるだけ多く書いていきます。
承認が多く書けた人との関係は上手くいっています。
あまり承認できない、誉めることがない、文句はいっぱいあるというような人との関係はあまり上手くいっていません。
日々の生活の中で、その人の素晴らしいところをよく見て、観察していくことをおすすめします。
承認のリストの内容を実際にその人に伝えてみましょう。

・名前
・承認内容

・名前
・承認内容

・名前
・承認内容

 

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