成功を台無しにするもの:犠牲という役割 ②/ビジョン心理学チャック・スペザーノ博士成功心理100

Lesson96.   成功を台無しにするもの:犠牲という役割 ②

このレッスンでは、犠牲が私たちを成功から遠ざけてしまう方法について、さらに詳しく取り上げていきたいと思います。
犠牲とは、まさに「成功を台無しにするもの」にほかなりません。犠牲の役割にはまりこむと、いくら必死にはたらいても、何も受け取れなくなってしまうからです。そんなとき、私たちはまわりの人や状況が自分を犠牲に追い込んだとして、責任をなすりつけようとしてしまいます。しかし、自分で自分の人生に責任をとらない限り、私たちが成功することはありません。その理由は至って簡単です。被害者は成功できないからです。一般的に、犠牲にはまっている人ほど自分の犠牲について愚痴をこぽし、自分自身をさらに攻撃し、「私は無力だ」と信じ込んでしまうものなのです。

「犠牲」は「成功」とは相容れません。犠牲にはまると、エゴの主張は正当で強力なものになってしまいます。犠牲とは、「物事はこうあるべきだ」という判断と証明の上に成り立つものなのです。

犠牲は結局のところ、燃え尽きを招いてしまいます。この パターンがはじまるきっかけとなるのは私たちの家族であり、 自分の両親に判断を下したときに身につけた役割であり、自分自身の失敗感からの逃避にほかなりません。そう、私たちが家族に関する失敗感を抱え続けているのは、その感情を利用して、自分の目的を避けるためなのです。その後もずっと、私たちは自分の目的を避け続けようとします。そのための手段として、人間関係や仕事において犠牲にはまりこんでしまうのです。

もし本物の態度をとるよう心がければ、犠牲にはまっている現状を活用して、その パターンに気づくことができます。最終的には、 パターン全体を取り除くことができるのです。

犠牲という不当な役割から自分を解放するために、あなたはまず自分自身、自分の人生、自分の現境に対して責任をとらなければなりません。

ここで大切なのは、「犠牲はあなたに対する神の意思ではない」という事実に気づくことです。犠牲とは「与えるフリをして奪うために用いられる、心理学的な罠」と言えるでしょう。神があなたにそんなことを望むはずがありません。今から約2000年前、自らを犠牲にしたある人物のおかげで、地上における犠牲は終わっています。私たちは、「復活」にこめられたメッセージ(すなわち「犠牲の終了」)をいまだに理解できていないのです。

いかなる犠牲も、選択を通じて簡単に変えてしまうことが可能です。犠牲にはまってしまったら、どんなときも与えることを選択しましょう。特に自分自身に与える選択を下すのです。その選択により、あなたは本当の意味で与えて受け取る状態に、自動的にシフトしていくのです。

神は、あなたが自由になることを望んでいます。だからこそ、あなた自身を簡単に解放する手段を与えてくださったのです。今日は、それらの手段を活用しましょう。自分が関わっているすべての状況(特にあなたが犠牲にはまっている状況)に与える選択を下してください。想像力を駆使し、自分が犠牲になった過去の出来事までさかのぼりましょう。そして、その出来事による死んだような感じを感じとってみてください。そのうえで、自分自身を思いきり与えている自分の姿をイメ ージしてみましょう。こうすれば、あなたはその犠牲のパターンから抜け出すことができるのです。

ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士