自己攻撃を癒す/ビジョン心理学チャック・スペザーノ博士成功心理100

Lesson 80. 自己攻撃を癒す

 

私たち全員が直面する最大の問題が「自己攻撃」です。あらゆる問題の根っこにはこの自己攻撃がある、と言っても過言ではありません。欠乏感、病気、挫折、失敗はすべて、私たちの自己攻撃に根ざしたものなのです。
『ア・コース・イン・ミラクルズ』には、こんな言葉が記されています。「私たちが自分をどう考えているかーそれを完全に知ることを自分自身に許せば、私たちは絶望の淵から解放されるだろう」

ありがたいことに、この言葉は「私たちが自分自身に関して抱いているすべての否定的信念/観念は、どう考えても真実ではない」と指摘しています。自分自身に関する真実を悟れば、 自由になることができるのです。

私は長年の仕事を通じて、「『良い人』や『善人』のように振る舞う人のほとんどは、自分の人生を半分しか生きていない」という事実に気づきました。この状態を生み出しているのは「役割」にほかなりません。この役割とは、私たちが罪悪感や失敗、または自らの影の部分(私たちが自分の意識から分離した否定的な自己概念)を隠すときに用いるものなのです。

セラピストになったばかりの頃、私は人びとが「状況の完全理解」を通じて、罪悪感という幻想を手放せるよう導いていました。本当に起きていたことを彼らが理解するにつれ、許しは必要のないものとなっていきます。それは、彼らがその状況の真実に気づいたからにほかなりません。そのおかげで、彼らは自分の痛みを「思い違い」と見なせるようになっていったのです。

こうしてさまざまな状況を通じて、私は「私たちの無垢」に関する真実に気づくようになりました。現に1975年、私はこんな発言をしています。「私たちは与えられた内的 ・外的環境の中で、できるだけのことをしています。でも私たちは皆、もっとうまくできるはずなのです」

私は少しずつ理解を深めながら、研究を続けていきました。それにつれ、人びとの奥深くにある「家族のパターン」と 「無意識」にはたらきかけるようになり、それらが現在において、自己攻撃や自己憎悪の形で噴出するのを幾度も目撃することになったのです。

しかし、そういった自己攻撃はすべて癒せるものです。私にはそのことがよくわかっていました。それらは思い違い一端的に言えば「嘘」にほかなりません。だからこそ、すべてを癒すことが可能なのです。ひとたび癒しが起き、暗闇から解放されると、そこにはより大きな成功が生み出されることになります。

そう、真実はあなたの味方です。最も奥深い部分において、あなたは成功しているのです。あとの部分は、心に溜まった偽りの残骸に過ぎません。その残骸こそ、私たちの歩みを阻もうとする自己攻撃なのです。

今日は、あなたがどれだけ自分を攻撃してしまっているかに気づいてください。自己攻撃はあなたのエゴを形作るだけであり、まさに「嘘」にほかなりません。今日は、あらゆるイヤな気分を「イヤな気分」としてだけでなく、一種の「自己攻撃」として見つめてみてください。そのような自己攻撃を手放せば、すべての攻撃を手放し、いかなる感情もスムーズに体験できるようになるのです。

あなたが今感じているすべての問題を見つめてみましょう。 ハイアーマインドの助けを借りて自己攻撃を取り除くにつれ、それらの問題は消えてしまうはずです。

過去の失敗をひとつ選んでください。それにまつわる自己攻撃を排除するのです。そうすれば、あなたはそこに、痛みも暗闇も伴わない学びの状況だけが残っていることに気づくでしょう。

ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士