受け入れないという成功の道/ビジョン心理学チャック・スペザーノ博士成功心理100

Lesson91.  受け入れないという成功の道

 

Lesson90では、受け入れることについて詳しく説明しました。そこでこのレッスンでは、「受け入れない」という道について解説したいと思います。

実のところ、「受け入れる」という道と「受け入れない」という道は相容れないものではありません。このふたつは異なるレベルにおいて共存しているのです。「受け入れない」とはスピリチュアルな見地から生まれた概念であり、「神の子」という私たちのアイデンテイティに関わる考え方にほかなりません。これは、私たちが「エゴの求めを受け入れない」という意味です。

「ア・コース・イン・ミラクルズ」にはこんな言葉が記されています。
あなたに関する真実は非常に気高いもののため、神に値しないものはあなたにも値しない。
だからこそ、これらの意味においてあなたが欲するものを選択せよ。そして自分が神に差し出さないものは、いっさい受け入れるな。

この「受け入れないこと」がきっかけとなり、私たちは自分自身を受け入れ、自分が何に値する存在かという精神的な気づきを得て、エゴによる身分証明を捨て去るようになります。そしてエゴの尊大さを避ける一方で、自らの偉大さや真にふさわしいものに目覚めていくことになるのです。そのようなエゴの仰々しさこそ、絶望の埋め合わせにほかなりません。

自らの価値を認めることにより、エゴが強調する「惨めなほどの小ささ」も超越することができます。エゴが説く小ささも、エゴの尊大さも、どちらも成功を導くことはありません。エゴの仰々しさは、膨らみすぎて破裂寸前の風船のようなものと言えるでしょう。またエゴが説く小ささは、隠れるための言い訳にほかならないのです。

ひとつ、強力なヒントをあげましょう。「受け入れない」というやり方は、否定的な出来事が起きる前の方が、起きてしまったあとより簡単に実行できます。わかりやすく言えば、敵兵が私たちの家に踏み込んでしまう前に、「受け入れない」という戦略をとる方がはるかに効果的なのです。

ここでひとつ、有効なエクササイズを紹介しましょう。あなたが過去に経験し、傷ついた敗北の経験を3つ選んでみてください。それぞれに対して、高らかにこう宣言してみましょう。

この経験は神に値するものではない。だから私に値するものでもない。
私はこの状況に関する、私のエゴの信念/観念をすべて手放そう。 そして神、あるいは自分自身のためにこの経験を受け入れないようにしよう。

時間をかけて、この宣言をそれぞれの出来事に対して行ってみてください。これらの言葉が過去の状況にもたらす効果について感じとってみましょう。そうするうちにその出来事は解決に向かい、最終的には消え去ってしまうはずです。

今度は、あなたが「自分の成功を邪魔している」と考える現在の出来事を3つ選択してください。心をこめて、自分にこう言い聞かせてみましょう。
この経験は真実ではない。それは私に対する神の意思でもなければ、自分自身に対する私の意思でもない。
私が選ぶのは平和、幸せ、そして成功である。

ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士