「負けのパターン」を癒す/ビジョン心理学チャック・スペザーノ博士成功心理100

Lesson 68. 「負けのパターン」を癒す

 

「敗北」は一度限りの出来事ではありません。それはひとつのパターンの表れです。このパターンは、一種のハートブレイクや敗北が生じた幼少期に端を発しているのです。

かつて私は、あるビジネスマンのセッションを行ったことがあります。彼は強烈な「負けのパターン」を抱え、「投資の戦略」をまるで持たない人物でした。セッションが進むにつれ、私は彼が二層に及ぶ陰謀を張り巡らせ、鉄壁の守りを固めていることに気づきました。ところが、それらの陰謀は、弟が生まれたときに彼が味わった敗北とハートブレイクを隠すためだけに存在していたのです。

これまで引きずってきた拒絶感、敗北感、ハートブレイクの幻影を一掃するにつれ、彼は弟を「自分の協力者」として見つめられるようになりました。そしてこれを境に、彼はすべての 罠の下に隠されていたリーダーシップの贈り物を受け取ることができたのです。

人生で体験したハートブレイク、拒絶、敗北は例外なく 「負けのパターン」を生み出してしまいます。そしてこの 「負けのパターン」は、教訓を学ばない限り、延々と続いてしまうのです。

最近、私がセッションを行った女性エグゼクティブの話を紹介しましょう。彼女は生まれてすぐ養女に出されたといいます。それまでビジネス面において、彼女は幾多の浮き沈みを経験していました。しかし、彼女の拒絶感や見捨てられたという感じを癒すにつれ、その女性のキャリアは上向き、安定するようになったのです。

「負けのパターン」は、克服すべき重要課題のひとつにほかなりません。これを癒さないままでいると成功するどころか、 「復讐のパターン」にはまり続けてしまうのです。
成功は私たちのものです。実際、成功は私たちという存在の一部だと言っても過言ではありません。ひとたびこのことに気づけば、自己破滅を招いてしまう否定的パターンを一掃することができるのです。

ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士