部屋の中って誰もいなくてもうっすら埃が積もっていたりして不思議ですね。
ましてや普通に生活していると、埃だけではなくて汚れてもきます。
心も普通に日々を過ごしていると埃が積もってきます。この埃が日々のイライラやストレスの正体です。
埃を払うためには、日常的に心そのものを震わせるのが一番です。心を震わせる、言い換えると「感じる」ということです。
日々心を震わせていられるかどうかは、一番長い時間を過ごすあなたの部屋が重要です。
あなたの部屋はあなたの心を映し出すスクリーンです。部屋の埃を払って気分をUPさせましょう。
1.心の感度
心が落ち着かなかったりイライラするのは、心の感度が下がっているサインです。心の感度が下がると今ここにある幸せを味わうことが難しくなってきます。
心の感度が下がっているときには、心に埃が溜まっているのかもしれません。
1₋1心の感度が鈍る訳
心の感度とは心を震わせる、言い換えると「感じる力」です。
子どもは小さな出来事でも大きく心を震わせることが出来ます。小さな子どもの心には埃がたまりません。
感じる=感情には良い悪いはありません。
感じたくない感情、感じにくい感情はあります。
感じたくないことを感じないようにしていると、埃がたまり汚れになります。
そうすると健全に震える部分が小さくなって、感じる感度が鈍ります。
感度が鈍るとこころが十分に震えなくなって、どんどん埃がたまります。
1₋2心の状態が部屋に表れる
体調が悪くなると、何となく気分も下がります。いろんなことが億劫になり、暮らしの中の小さなことが煩わしく感じたりします。
これは身体だけではなくて、心的に調子が悪くなってきたときにも同じことが起きます。
心と部屋の関係を見たときに、部屋は心の状態のバロメーターになります。
自分の心の状態を部屋で測るのならば、なるべく不調に早く気づいて手が打てるように、部屋の感度を上げておいた方がよいかもしれません。
普段から部屋を整えておくと、バロメーターとしての感度が高く、微細な自分の心の変化にも敏感に気づくことができます。
1₋3心の感度を上げる
心の感度を上げましょう。
そのためには埃をためないこと、汚れたらすぐに気づくくらいいつも掃除しておくこと、そして自分自身に「今何感じてる?」と尋ねる癖をつけましょう。
それも難しかったら、部屋の掃除をしましょう。
何も考えずただひたすら掃除に専念しましょう。
部屋の掃除は部屋だけではなく、心の埃も払います。
2.健康のバロメーターとしての部屋
2₋1意識が内側に
体調が悪くなってくると、外に向いていた意識が急にその枠を狭めてきて関心が自分のことだけになって来る感じです。
その時自分を取りまく環境がきゅうっと小さくなって、今まで部屋を突き抜けて家の外まで広がっていたものが、体調の悪さに比例してどんどん自分の肉体に近い方へ狭まってくるかのようです。
そして自分の小さくなった環境の外のことに、あまりあるいはまったく関心がなくなってきます。
2₋2症状としての部屋の荒れ
気分が酷く落ち込んだときや、悩みや気がかりを抱えているときは、自分の周りが小さくなって、他の人のことや周りのことに関心がなくなってきます。
そんな時は はっと気がついたら、随分と部屋が荒れていたりすることもあります。部屋が荒れているのに気づいた時には、もう悩みは解消していたり、落ち込みから復活していたりします。
身体の具合が悪いときは、自分の周りを小さくして自分の身体に意識を向ける自己防衛本能かもしれません。
あるいは、自分の身体に意識が向いていないことを風邪を引いたりすることで気づくのかもしれません。
風邪は頭が痛かったり、咳や鼻が出たりして症状が出るのでわかりやすいですね。
でも心の不調はその症状に気づきにくい。症状が外に出たときには、心も部屋もかなり荒れている状態になっているでしょう。
それでも調子が悪くなってしまった時には、自分に厳しくならずに、「良くなったら整えよう」って一旦棚上げしましょう。
自分に厳しすぎること、自分を責めることが一番心の調子には良くないですから。
3.可能性と才能が眠っている部屋
一般的に心理学では、自分の心の中でわかってる部分(表面意識)と言うのはほんの僅か4%程度と言われています。つまりほとんどの部分はわかっていないのです。
そう聞いてがっかりする人と、嬉しくなる人がいますが、あなたはどちらでしょう。
自分のことをわかっていない部分が多いほど、自分にはまだ可能性があるってことです。
9割以上のわかっていない部分(潜在意識・無意識)に才能や可能性が眠っているのです。
興味を持つことからはじめましょう
自分で自分のことをほとんどわかっていないっていうことは、まったく新しいアイデアのように感じました。
知っている、分っていると思うとそれ以上興味を持ち続けることが難しくなります。でも知らないからもっと分かりたいと願うことで見えてくるものがあります。
部屋が心の投影だとしたら、まず自分の部屋に興味を持つことから始めます。
改めてまるで初めて訪れた他人の部屋のように見回してみる。
まずはそこから始めてみましょう。
すぐに出来る!心を磨く掃除の4ステップ
掃除の目的は「気」をよくすること。
「気」の通り道である「間」を作ることです。
Step1 空気を入れ換える
空気を入れ替えるために、窓を開けましょう。
可能な限り扉を開け放しましょう。
良い「気」は部屋の外からやってきます。外気を入れて気の流れを作りましょう。
窓周りのカーテンやドア周りのものなど、気の流れを妨げるものは整えましょう。
Step2 磨く
次のステップは、思いついたらすぐにできて、達成感が得られることに手をつけましょう。
おススメは掃除の中でも特に磨くことがいいです。難しいことは考えず、無心にキュッキュッと磨くと、あなたのこころも磨かれます。
一日に何回も使うところ、汚れやすいところ、そして小さな範囲をきれいにすることをおススメします。
例えばトイレ(この場合は便器だけとか)、洗面台(水洗金具や洗面ボールだけ)やキッチン(シンクの中や水洗金具だけ)などがいいです。
汚れやすいところはきれいにすると、気持ちがいいです。
そして、小さな範囲だと結果がすぐに出ます。毎日何回も使うところは、効果を受け取りやすいです。
Step3 ゴミ箱を空にする(片づけの準備)
片づけは、自分自身を見つめるのに最適なトレーニングです。
片づけることは、あなたが次のステップへ進むためのプロセスです。
片づけるモノは、あなたが成長し変化したことによって、脱皮した古い皮みたいなものです。
以前は役に立っていた物や知識や考え方などの中から、役割を終えたモノを取り除いていく作業です。
片づけをすることで、頭と心が少しずつ整理されていき、「間」が出来て「気」の流れが生まれます。
どこから手を付けていいかわかなかったら、片づけの準備としてまずはゴミ箱の中身を捨てて空にしましょう。
空にすることで「間」が出来ます。一番汚れているところ、気が良くないところに気が流れ出します。
Step4 味わう
一気に頑張りすぎると「間」が持たない。
ここで一旦、部屋の中を見回して、ここまでの成果を味わってみましょう。
気分はどうですか?始める前と変わっていますか。心の感度はどうでしょう?
気持ちよく感じられたら大成功です。
実際に行動して、観察して、味わう。この繰り返しが心と部屋の感度を上げます。
まとめ
心の掃除と部屋の掃除、どちらもやってみると初めて埃がたまっていたんだということに気づきます。
部屋は心のバロメーターです。心は見えないけど、部屋と同じくらい埃が溜まっていくのです。
掃除を終えた後は気分がいいです。感度が上がった証拠です。
掃除は「修行」です。心の誇りを祓う修行です。
すぐに出来ることから始めてください。
インテリアカウンセラー 磯ヶ谷ふき子