人が生まれてくる目的は幸せになることです。誰もが幸せになるために、成功しようと、それに必要だと思う何かを手に入れようとします。手に入れようと必死になっているときには、本当にそれを手にするのが成功の道なのかどうか気づきません。
仕事で成功しても、お金を手に入れても、親子関係や夫婦関係、職場での人間関係がうまくいかない、本当は欲しいのだけれど、親しい友人やパートナーがいない。どうやら人間関係の悩みがあると、幸せを体験できないようです。また人間関係の問題を持つと、人は初めて自分の内面=心に興味を持つようです。
成功、幸せ、人間関係、この3つには心の中でも得に潜在意識に関係があります。成功して、幸せや豊かさ体験するには、潜在意識を映し出す鏡である人間関係が鍵になってきます。
1.仕事の成功≠幸せ
多くの人が、仕事でもっと成功すれば、もっとお金があれば幸せになると考えています。その証拠に書店には、お金持ちのなり方、成功の哲学や、仕事で結果を出すための方法を書いた本が並んでいます。
しかし、それを読んでも仕事で成功する人と、そうでない人がいます。仕事の成功=幸せだとすると、仕事をしていない人、仕事で成功していない人は幸せではないということになってしまします。
もちろん、仕事での成功もお金も、人生において大切であり、1つの幸せの要素ですが、それがすべてではないのです。
2.価値観の変化
今日現在、20世紀的価値観から、時代と共に急激に変化し、心の時代と言われた21世紀的価値観への変化の過度期です。人の意識の変化に、社会の仕組みや、仕事の仕方の変化が間に合わないといったような、価値観の混乱がみられます。
2-1 20世紀的価値観
かつて日本の経済が右肩上がりだったときには、幸せになるために、日本中の人たちが仕事の成功やお金だけをがむしゃらに追っかけてきました。
仕事でハードワークと努力をするという20世紀の価値観です。「仕事で成功しより多くの収入を得れば、社員も家族も喜び、人間関係がよくなり、心が幸せになるはずだ」という、少なくとも戦後の高度成長期を支えた世代までは、とても役に立った価値観でした。
経済成長に陰りが出始め、特にバブル経済が崩壊してから、不幸な事件、出来事が続出し、大企業の経営者の犯罪も毎日のようにニュースに出るようになりました。これは21世紀になって大きく価値観が変化したからなのです。
21世紀が近づくと、必ずしも社会的成功と家族の幸せな 人間関係が一致しなくなり、離婚、家庭内暴力、引きこもり、親子問題など心が憂鬱になるようなことが増加してきました。
2-2 21世紀的価値観
21世紀になり大きく価値観が変わり始めています。
「心が幸せになれば人間関係がよくなり、よりよい人間関係が仕事を成功させる」ようになったのです。
最近のニュースでは心の問題が大きく扱われるようになりました。新聞やテレビをにぎわす事件では、精神鑑定が必要なケースが増加しています。うつ病、自殺は激増していて、職場での心の病気の問題は年々深刻になっており、まさに心が現実的な仕事に大きく影響する時代になったのです。
3.幸せな成功者
成功といった時に、人それぞれ受け止め方があるかと思いますが、「幸せな成功者」とは、ワクワク楽しく、情熱的に仕事をして実社会で成功し、優しさ、愛にあふれた人間関係を築き、家族、友人と人生を共に生きている人を言います。
世の中には成功していても、お金を稼ぐことや仕事の成功だけに気をとられ、パートナーや家族などの人間関係をないがしろにしてしまった結果、関係が崩壊してしまっている不幸な成功者が少なくありません。
ここでご紹介したいのは、実社会の成功と幸せな人間関係とのバランスがとれた、幸せで成功している人生を生きる道(心理モデル)と生き方なのです。
3-1 「幸せな成功者」になれない理由
「幸せな成功者」になれないのには、いろいろな理由があります。
研修やカウンセリング、セラピーを通して多くの人に関わってきた体験から、不幸な人・成功しない人・成功しても不幸な人には、それなりの心のパターンがあるということがわかってきました。
そのパターンとは「心のワナにハマッている」こということです。
3-2 心のワナ
「心のワナ」とは、心の中の否定的な意識や概念のことです。私たちが人生で心の成長をしていく各段階でいろいろなワナがあり、その「ワナにハマる」と現実にもいろいろな問題が発生してしまいます。
ワナはあなたを幸せな方向に進ませないためにあり、ワナにハマってしまうと抜けない限り、同じような問題が繰り返し起きるのです。私たちの多くがどんなワナにハマっているのかにさえ気づかず、もがき苦しんでいます。
3-3 ワナの抜け道を示す
メンターメソッド、ビジョン心理学では「すべての問題、ワナには抜け道がある」という原則があり、幸せな成功者への道を「ビジョン心理学成長モデル(心理モデル)」という図表にしてあったのです。
この心理モデルに出会った時、私が三十数年の人生で経験したいろいろな問題、ワナがすべて1枚の図で表されていたことに驚きました。
心理モデルを学べば学ぶほど、私が人生でどんなワナにハマり、どんな問題をどのように現実に起こしたのか、どのようにワナを抜け、どこに向かって成長し続ければよいかということが明確にわかるようになったのです。
カウンセリング、セラピー、研修でこの心理 モデルを活用し、目覚しい成果をあげることができています。
3-4 メンターを持つ
幸せな成功者になるには、優れたメンターを持つことは大事です。
人は一人できると、何が上手くいっていて、何が上手くいっていないのかに気づきにくくなってきます。そしてワナにはまっていることや、問題を抱えていることにも気づきにくくなります。
優れたメンターを持つことで、自分を客観視することが出来、メンターが方向性を示してくれます。
また、わかりやすく今いるところやこれからどうしたらいいのかのヒントをくれる、メンターメソッドをもつこともお勧めします。
4.メンターメソッド 心の成長モデル
人の心の成長を視覚化した心の成長モデルをメンターメソッドとしてご紹介します。
ビジョン心理学の心の成長モデルでは、心に成長の段階があるということを伝えています。実物の心理モデルはあまりにも詳細に書かれていて、小冊子で説明するのが困難なので、本書では簡略化した心理モデルを作成しました。
大まかに分けて依存、自立、相互依存(共同創造)の3段階があります
大まかに分けて依存、自立、相互依存(共同創造)の3段階があります。
4-1 依存の段階 自立の段階
私たちは生まれた時から、人に依存して成長する「依存の段階」から経験し始めます。仕事においても最初に新人で入った時には依存の段階からスタートし、その後一人前にやっていける「自立の段階」を経て、お互いに幸せ、成功を受け取っていく「相互依存の段階」に入るのです。
4-2 被害者意識・加害者意識
依存の段階は被害者意識、まわりのせいでこうなったという意識が強く、「私のことをかまってほしい」「誰かに依存したい」という「真実ではない女性性」が未熟な形で出てきます。
自立の段階は加害者意識、自分のせいでこうなったという意識が強く、「自分がいけなかったんだ」「自分が背負わなければ」「自分が頑張らなければ」という「真実ではない男性性」が未熟な形で出てくるのです。
4-3 相互依存の段階
依存と自立のワナを乗り越えていくと、相互依存という段階の「幸せな成功者」という生き方が始まっていきます。
相互依存の段階に入ると、問題を癒していくこと、ワナを癒す上で自分が才能や恩恵を受け取っていくということが大切になり、幸せな成功者として、才能や恩恵をいっぱい受け取っていくという段階になるのです。
それぞれの段階において、幸せを妨げてしまうワナ(三角形モデルの外側)と抜け道(三角形モデルの内側)があります。なぜ幸せになれないのか、その原因を知り、幸せな成功者への道をめざしましょう。
5.成功と幸せの可能性は潜在意識に
もしも今あなたが、成功や幸せを十分に手にしていないのだとしたら、それはあなたの潜在意識にある観念・価値観や自己イメージが関係しています。潜在意識とはどんなものなのでしょう。
5-1 気づいている意識と気づいていない意識
私たちの意識は大きくわけると自分で気がついている表面意識(顕在意識)と、自分では気づいていない潜在意識・無意識の2つがあります(図2参照)。
表面意識(顕在意識)は私たちの意識の中のたった4%にしか過ぎません。
潜在意識・無意識には観念、価値観、考え方、深い動機や使命感、自己イメージなどがあり、心の奥深くに埋められていて、私たちの人生に影響を及ぼしています。
5-2 人間関係は潜在意識の鏡
潜在意識は人間関係から知ることが出来ます。「世界は自分を映す鏡である」というビジョン心理学の原則があり、相手が行動、言動であらわすことは自分の潜在意識を映し出しているということなのです。
人間関係において不快になる時が、心理的なワナに陥ったサインとなります。仕事において人間関係は不可欠です。あなたが幸せな成功者となる鍵も人間関係にあるといっていいでしょう。
まとめ
成功して幸せで豊かになるには、自分の内側・心に注目することが大事です。
気がついている表面意識は現実として表れます。現実があなたの望む通りでないのであれば、現実を変える可能性は、気づいていいない意識・潜在意識に中にあります。
潜在意識の中に何があるかは、あなたの人間関係に表れます。それは心の成長のモデルにワナという形で示されてます。すべてのワナの抜け道も記されています。
方向性を見せてくれる優れたメンターを持ち、メンターメソッドを学ぶことで、成功、幸せ、豊かさがリアルな体験になります。
幸せな成功者かどうかは、幸せな人間観関係を持っているかどうかが鍵なのです。