Lesson 2 9. 与える度合いで成功度が決まる
成功が起こる場所には、「与える」という要素が関係しています。与えることで受け取ることの扉が開かれ、受け取ることでさらに与えることの扉が開かれていくのです。「与えること」は 「成功」と同等の意味を持つ、と言っても過言ではありません。特に私たちが自らの贈り物や愛、自分自身を与える場合はなおさらです。
同じ観点から言えば、問題とは「私たちが自らの贈り物や愛、自分自身を与えていない場所」と見なすことができるでしょう。たとえば仕事について文句がある場合、私たちがもっと自分自身を与えない限り、今の状況が改善したり、仕事がよりおもしろくなったりすることはありません。私たちは与えることで、自分にとっての意味を生み出していくのです。これは実に創造的な行為と言えるでしょう。「割に合わない」仕事をしていても、自分自身を完全に与えるようにすれば、ほぽ間違いなく事態は良い方向に向かいます。たとえば昇進のチャンスに恵まれたり、その仕事を取り巻く状況が好転したりするのです。
自分にこう問いかけてみてください。「私の上司は何%くらい「良い上司だろう?」 一 あなたの答えが 「30% 」なら、あなたも30%しか「良い部下」ではないという証拠です。あなたの答えが「60%」なら、あなたも60%しか「良い部下」では
ないという証拠です。あなたが上司に与えようとしない限り、彼らが今以上良くなることはありません。そのような支援なしに、人が飛躍的に向上することなどほとんどありえないのです。
では、あなたのパートナーは何%くらい 「良いパートナー 」でしょうか? その答えが、あなたの「良いパートナ一度」だと心得てください。あなたはどれくらい「良いパートナー 」でありたいと考えているでしょうか? どれくらい与えることに意欲的でしょうか? ー 先にも述べたとおり、自分で蒔いた種は自分で刈り取らなければいけないのです。
どうか、このことを肝に銘じておいてください。たとえば 「犠牲から与える」場合のように、いくら与えるフリをしても受け取ることはできません。「奪うために与える」のも、与えるフリにほかなりません。そんなことをしても、相手から拒絶されてしまうだけでしょう。
自分の人生を見つめ、「より大きな成功を楽しみたい」と思う分野はどこか、じっくりと検討してみてください。その分野において、もっと与えるための方法を3つ、思い浮かべてみましょう。あなた自身をさらに与えるためには、どうすればよいと思いますか? その分野において、与えることにコミットしてください。あなた自身をその分野に与え尽くすことにコミットするのです。このエクササイズの実践により、どんな効果が上がるか注目してみましょう。その効果を週ごとに振り返ってみてください。自分の前進の記録を、紙に書き留めておくのもよいでしょう。
あなたの人生の他の分野を選び、自分がその状況に何を与えられるか、もう一度心の声に耳を傾けます。あなたの直観が命じるとおりに自分自身を与えましょう。その効果に注目してみてください。成功に対して、あなた自身を開くのです。
ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士