DAY 12. The fire of sacrifice 犠牲の炎
「犠牲(*) 」 とはみな、いつわりであり、親密になることへの怖れと次のステップに進む怖れから、受け取ることができないということです。しかし人生において、自分自身で苦しい環境や悲劇的な状況を作り出してしまうこともあります。
この状況の目的は、まったく新しいレベルの意識と生まれ変わりに到達するためのものです。これを喜びと創造性の新しい段階へと向かう機会として捉えることができなければ、人生はもう終わりだということを実感してしまうでしょう。新しい誕生は、「しがみついているもの」を手放すことによって、そして、もうそこまで来ている「新しい始まり」 を迎え入れることによってやって来ます。失ったものが思いのままに人生に戻ってきた時、喪失はもはや犠牲的な体験ではなくなり、新しい人生が始まります。
この場所に到達するためには、その人を手放し、その人と一緒に築いた関係、あなたの過去の人生、こうなったかもしれないのに、といったあなたの夢、そういうものを手放すことです。いったん手放してしまうと、あなたは自分がこれまでよりも高い意識を持ち、人生や恵みに対して心を開くのを実感することでしょう。過去にあったこと、今あることのすべてに感謝し、自分の人生の新しい章を受け入れる準備があなたに整うのです。
EXERCISE
今日は心の痛みについて別の角度から取り組んでみましょう。この弔い(手放すプロセス)をあなたが癒され、元気になり、祝福し、解放し、新たに人生を始めるためのものとして使いましょう。あなたの選択と意欲が、現在と過去の痛みをごく自然で楽に、そして、速やかに終わらせ、 自らを成長に導くことができます。手放す時には、できるだけ潔く行動するようにしましょう。そうすれば人生の終わりのように思えたことは、単にひとつの章の終わりであり、もっと素晴らしい愛、人生、そして喜びの章への移行期に過ぎないことがわかるはずです。
「失ったものが思いのままに人生に戻る時、喪失はもはや犠牲的な体験ではなく、新しい人生の始まりとなります」
*「犠牲」
ここでいう犠牲とは、人や世の中のために自分を全面的に捧げる「無償の愛(犠牲の炎)」とは異なり、誰かのために尽くしても、心の奥底では見返りを求めている、不誠実な態度のこと。「自分はこんなにやさしい人なんだから、大切にあつかって」 という気持ちが、かえって人を遠ざけてしまいます。
ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士