DAY 13. Saying good bye さよならをすること
かつてのパートナーと思いを分かち合った後に、別れることができること、そして、その関係のあらましを自分の人生の中に的確に位置づけることは、たいへん有益なことです。死やその他、突然の理由によって、コミュニケーションを持つことができなくなったとしても、その関係があなたにとってどのような意味を持っていたかを誰かに話すことは、とても助けになります。前にも述べたとおり、別れてしまった人に電話をするのはあまりおすすめできません。なぜなら、あなたは手放すふりをしながら、また相手を捕まえようとしてしまうかもしれないからです。あなたはその気持ちを否定しているので、なぜ電話が思いどおりの効果をもたらさないのかという理由にも、まったく気づかないでしょう。もし彼からの連絡がなければ、あなたの方から手放してしまうのが一番よいことです。
20年以上も前のことになりますが、最愛の人をがんで亡くした友人への返答として、私は直感がひらめき、それが死を迎えるプロセスにおいて多くの人を助けることができた、という体験がありました。その方法とは、過去のパートナーと直接会ったり話したりできない場合は、手紙を書いたり、ろうそくの明かりの中で入浴したりして、声に出して、あるいは心の中で話しかけるというものです。 バ ックに静かな音楽を流したりして、瞑想的な雰囲気を整えるとやりやすいかもしれません。
EXERCISE
かつてのパートナーに手紙を書くか、声に出して、あるいは心の中で語りかけ、その人のどういうところが好きだったのか、何に感謝しているのかを伝えてみましょう。すると、その人があたかも今ここにいるかのように身近に感じられることでしょう。エクササイズのやり方や状況設定は好きなようにやってみてください。
また、うまくいかなかったのはどんなことか、あなたが腹を立てていることや、完了していないことについて分かち合いましょう。
次に、その人との関係の中で一番よかったこと、最高に楽しかったことについて分かち合いましょう。
その人との関係の中で一番つらかったことを伝えましょう。
一番おもしろかったことを伝えましょう。
あなたの経験した一番悲しいこと、一番大きな喪失を……。
一緒にいて一番幸せだったことを……。
その人だけがあなたに与えてくれたものを……。
あなたにとって、その関係の一番美しくやさしいと思えるところを……。
あなたにとって、その関係の一番嫌だったところを……。
自分でも気づかなかったどんな贈り物を、その人があなたの中に見出してくれたのかを……。
一緒に何を学んだのかを……。
二人の関係を通して、あなたが癒さなければならなかった古い痛みや不安はどんなものなのかを……。
あなたがその人間関係の中で脚本家、監督、俳優だとします。どの場面をもう少しよく書き直したいと思いますか?そして、どのように書き直したいですか?
あなたが後悔し、罪悪感を感じているのはどういうところですか?
あなたが彼(彼女)を助けていくうえで、また彼(彼女)があなたを助けていくうえで、最も難しいことは何でしたか?
あなたは彼(彼女)に何を感謝したいですか?また、彼(彼女)のことで神に感謝したいことは何ですか?
ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士