投影を癒す/ビジョン心理学チャック・スペザーノ博士癒しの原則

投影を癒す

投影とは、想念、観念、そしてイメージを持ったマインドが外に放たれ、私たちの世界を作っているということです。マインドが批判し、怖れていることが外に映し出され、 私たちのまわりの世界を作っているのです。

投影を癒すことは実践的であるばかりでなく、最もうまくいく原則でもあります。

私たちのまわりのあらゆるものが自分の心や人生でまだ未完了だったり、許していなかったり、あるいはまだ分裂したまま、統合していない断片をすべてよせ集めたものなのだと実感することが、投影を癒すということです。

たとえば、自分自身を批判し、罪悪感に耐えられない時、私たちはそれを誰か他の人か状況に映し出します。罪悪感や怖れを葬り去っている部分を外に映し出すことで、それらを取り除くことができたと思うのです。しかし、そうすると、私たちの方が実際の世界で罪悪感や怖れを追い求めるようになるか、あるいは統合してもらおうとネガテイブな状況が私たちのまわりに現れるかのどちらかになります。

実際には、マインドは何ひとつ取り除いてなどいません。私たちが投影しているものはいまだに私たちの内面にあり、巧みに隠されているので気づかないだけなのです。 もちろん隠した張本人は自分ですから、気づいていないとはいえ、どこに隠されているかを私たちは知っています。

投影を癒すということは、まわりの人や状況を変える必要がなく、自分自身のマインドを変えればいいのですから、私たちを前に進ませる最も簡単な方法になり得ます。

投影を癒すのは自分自身の責任であると受け入れると、まわりの人も状況も私たちが批判して当然のことというわけではないとわかります。

もし誰かを非難すれば、それは自分自身を非難していることであり、自らを問題の中に閉じ込めてしまいます。あなたが批判している人はあなたが許し、助けるべき相手です。その結果、二人が共に前に進めるのです。

まわりの人たちの振る舞いは、私たちの中にいまだにある自己概念を反映しているのです。

 

エクササイズ

許しは投影を癒す簡単な方法です。誰かを許すことが 難しいのであれば、それは自分の罪悪感を手放すのが難しいからです。

投影を癒すには、まずその投影を自分の方へ引き戻し、そしてそれがあなたのものだと認めることが必要です。時として、これだけでも十分パワフルで、投影や批判を 崩壊させ、すべて手放すことができる場合もあります。

また時には、痛みや自己批判を、それが溶けてなくなるまで、そしてもう一度自分の純粋さを感じるまで、感じきることが必要です。

もしも投影を“自分のもの”と認めることが難しいのであれば、この投影に関してあなたが使っている投影スタイルにまず気づくことが役立つでしょう。

1 番目のスタイルは、相手に対して批判していることと同じことをあなたがしていると認められる場合です。

2 番目のスタイルは、彼らがしていることを自分がするぐらいなら、死んだ方がましだと思う場合です。この場合、あなたは確実にそれとは全く反対のことをしているはずです。これは埋め合わせのスタイルです。

3 番目は、彼らがやっていることを自分がやっていることもあれば、別の時にはその埋め合わせをしていることもあるという場合です。2番目のスタイルは埋め合わせのスタイルですが、否認を伴っています。

あなたが何に対して補償行為をしているのかを理解するために、次のような質問を自分にしてみるといいでしょう。
• あなたはどこで自分のこの部分を批判し、自分から切り離してしまったのですか。
• この部分をあなたは何歳の時に非難しましたか。
• そこにいたのは誰ですか。
• 何が起きていたのですか。

あなたの中の光が、そこにいた人の光につながり、分離が終わるのを想像してください。

そして、あの状況に肯定的な影響が及んでいることに気づいてください。深い絆を感じるまで、このエクササイズを繰り返してください。
いったん自分の投影のスタイルに気づけば、次なるステップは、どれほど巧みに隠してこようが、このネガティブな側面に関して自分自身を攻撃し、拷問にかけてきたのだと気づくことです。

次の質問はこの癒しの核心です。自分自身を攻撃し続けたいですか。それとも、その側面を投影してきた相手の人を助けたいですか。
もし助けることを選択すれば、自分がその人をサポートしながらつながっていると想像してください。あなたが自分自身への攻撃と彼らが自分に対してしている攻撃を同じように取り除くと、この性質は統合を通して消えるか、あるいは害のないものになるでしょう。

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