引き受けた痛みを癒す/ビジョン心理学チャック・スペザーノ博士癒しの原則

引き受けた痛みを癒す

 

私たちは、愛している人の痛みを自分のものにすることで、相手を癒そうとすることがあります。

時にうまくいくこともありますが、それは決して私たちを幸せにはしません。これは、他の人の痛みを飲み込むことでその人を助けようとする一種の犠牲です。

他の人の痛みをうまく引き受けられるかどうかは、私たちがどのぐらい自然な霊的能力と癒しの能力を持っているか、そしてこれ以上痛みを引き受けるだけの余裕がまだ私たちの中に残っているか否かによります。

他の人の痛みを取り込む行為は、子供の頃、家族と暮らす中で始まります。絆が失われ、痛みが始まると、愛する人たちの痛みを引き受けることによって状況をよくしたいと思うのです。

こうした取り込みは殉教者と癒着の行為であり、これは癒しのために流れようとしている恩恵を邪魔します。

私たちに強力な心霊能力と癒しの能力がない限り、痛みの取り込みには一つの問題がつきまといます。

それはなんらかの癒しを体験し、痛みがなくなったと思った後でも、その取り込んだ痛みが舞い戻ってくる点です。しばらくの間はこの痛みが消えたように感じるかもしれませんが、もともと自分ではなく他の人の痛みなので、それは私たちの中で再び膨張します。

私たちはその痛みを自分のものだと感じるかもしれませんが、実際には他の人に属している痛みであり、飲み込むという心理的プロセスがそのまま残っている限り、痛みは戻ってきます。

基本的には、他の人から引き受け、飲み込んだ痛みはすべて手放さなければなりません。

取り込みというパターンそのものを手放すことが大切です。

最終的には、神の仕事は神にお返ししなければならないのです。

そうやってはじめて犠牲ではなく、恩恵を通して癒しが完全に行われます。しかも誰も個人的な代償など払わなくてもいいのです。

 

エクササイズ

この原則に強く共嗚する自分がいたら、あるいは相手の気分がよくなりつつある時に、どうやら自分がその人の痛みを引き受けてしまったと気づくことがあれば、あなたは取り込みをする人かもしれません。

もしそうであれば、直観的に自分に尋ねてください。

「感情的な取引として、家族、友人、恋人、そして知り合いからどのぐ らい痛みを引き受けているだろうか?」。

そして、それらをすべて手放すと選択してください。

それを皆神の手に預けてください。

飲み込むパターンも手放し、神様に仕事をさせてあげてください。

取り込みの代わりに、あなたを待っている恩恵や贈り物を受け取ってください。

ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士

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