This loss hides a greater loss この喪失はもっと大きな喪失を隠している/ビジョン心理学チャック・スペザーノ博士 幸福こそ、最大の復讐である

DAY 19. This loss hides a greater loss この喪失はもっと大きな喪失を隠している

「喪失」が大きければ大きいほど、それはより古く深い喪失を隠しています。その古い喪失は今ある喪失の根っこになっています。多くの場合、喪失は一回だけの偶然のできごとではなく、 パターンになっているので、手放すことが困難になるのです。しかし、だからこそ、今の喪失に効果的に対処することによって、 パターン全体 を癒す力もまた存在しているのです。

潜在意識に取り組むセラピーの中でいつもはっきりしてくることは、私たちの人生でのトラウマ(心的外傷)は今初めて起きているのではなく、先例を持っているということです。今の問題が大きければ大きいほど、元々の喪失も大きいものであったということです。

すべてのことがよい目的のために起こっていることを認識するには、相当の気づきと、人間としての成熟が必要なはずです。特に人生において、喪失後の最初の感情の傾向が落ち込み、無価値感、怖れ、失敗感、罪悪感、悲しみといったものだからです。そういったほとんどの感情は、心の底に埋められてしまって、いつか乗り越える機会が来るのを待っている感情なのです。

私がセラピーの中で学んだ最も驚きに値することのひとつは、今の感情的な苦しみは多くの場合、潜在意識の中でそれ以前から存在していて、今の状況はそれらを開花させるためのきっかけに過ぎないということ、つまりそこから始まった感情はほとんどないということです。もしまったく潜在意識の存在に気づかなければ、今ある喪失が引き金となって、過去と現在の感情のすべてを嘆き悲しむはめになるはずです。けれども、それに気づくためには、非常に大きな気づきと人間的な成熟が必要です。気づく方法のひとつは、手放すプロセスを完了することです。その過程で、 次第にどれが過去の感情で、どれが現在の感情なのかに気づいてくるものです。すると、あなたの人生の次の段階が始まるのです。

EXERCISE

あなたの今の 「喪失」 を考え、 もし以前の 「喪失」 について特に思い当たることがなければ、直感的に自分に問いかけてみてください。あなたが何歳の時に、それよりも前の喪失が起こったのでしょうか? その喪失が起きた時に、誰が居合わせていたかを自分に聞いてみてください。 あなたにそうした喪失のパターンを繰り返させるために、どんなことが起こったと感じますか? もとの場面では、 彼らの振る舞いからして、その人たちはどのように感じていたのでしょうか? 普通は、そこにいた人、みんなに共通の核(中心)となるつらい感情があるものです。それは今あなたのパターンのひとつになっている感情と同じものです。さあ、この場面にいる人たちを見てみましょう。そして、自分に問いかけてみてください。彼らはこのパターンをどのくらい長く持っているのでしょうか? どこで始まり、痛みとして、あるいは痛みに対する防御として、またはその両方として、人生にどのように現れてきたのでしょうか?

「今の喪失に効果的に対処することによって、パターン全体を癒す力が備わるのです」

ビジョン心理学創始者 チャック・スペザーノ博士

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